アットロードサイドblog
2023/08/26

生成AIで絵画(油絵)を作ってみた

Stable Diffusion1.5の絵画生成用のモデルを見つけたので早速使ってみました!

モデル:oilPaintingV10
img2imgで利用する場合、プロンプトは『oil painting』のみで油絵風の画像が生成されます。
img2imgとは、予め用意した画像を基にAI生成するしくみ。もちろん通常のプロンプトのみ(txt2img)でも利用できますが、想定する絵の画像があればimg2imgの方が簡単に生成できます。

生成AIで作成した油絵風画像(不忍池の蓮)

登録写真はこちら↓

生成AIで作成した油絵風画像(不忍池の蓮)の基になった撮影写真

望遠レンズを使った前ボケと背景ボケのある写真ですが、絵画に変換されても忠実に再現されますね。
もし、このクオリティをPhotoshopで加工するとなると、複数のレイヤースタイルやフィルタを駆使して相当時間を費やします。
img2imgでのAI生成だと一瞬で完成!!

●不忍池の蓮と弁天堂↓

生成AIで作成した油絵風画像(不忍池の蓮と弁天堂)

●上野公園蓮池の蓮↓

生成AIで作成した油絵風画像(上野公園蓮池の蓮)

生成AIで作成した油絵風画像(上野公園蓮池の蓮)

●夜の弁天堂↓

生成AIで作成した油絵風画像(不忍池の弁天堂)

水面の写る弁天堂が塩梅よく歪んでいて、AIは自動的に"水面"を理解しているようです。
弁天堂のimg2img登録写真は過去ブログ»上野公園 不忍池ライトアップ夜桜!


●夜の国立科学博物館↓

生成AIで作成した油絵風画像(国立科学博物館)

黒つぶれの部分は黒一色ですね。
黒つぶれや白飛び画像の絵画変換は苦手のようです。


★以上のimg2imgでの油絵出力の設定値は、
Sampling method: DDIM
Sampling steps: 50前後
CFG Scale: 7
Denoising strength: 0.3~(0.4以上だと不要な要素が書き込まれる感じ)


【生成AI作品の著作について】

日本における生成AIでの創作作品は、著作物とするガイドラインが示されていますが、米国では事情が異なるようですね。

(文化庁:AIと著作権 PDF1.42MB)

↓こちらの空気感のある絵画は、米国で著作権を主張しても認められなかったスティーブン・セイラーさんの「A Recent Entrance to Paradise」AI作品。

米国で著作権が認められなかった生成AI作品:Steven Thaler and/or Creativity Machine

The US Copyright Office says an AI can't copyright its art

米国の裁判所は"AI は人間の介入を最小限に抑えてこれを実行することになっており"という判断で、人間が作ったものではないから著作権は認められないということです。
人間以外の表現は著作権保護の対象外であると一貫して判断しているようです。


●A Recent Entrance to Paradise作品をオマージュして作ってみた!

Steven Thaler and/or Creativity Machineをオマージュした作品


日本ではこのような類似作品は認められませんが、米国だともともと著作権のないAI作品からの二次創作物なので、問題にはならないということでしょうか。

米国ではデザインの基になる写真やスケッチなど、時間をかけて作成しても最終仕上げにimg2imgで生成AIを利用すると著作権がなくなってしまうのか!
例えば命がけでK2登山の絶景やジャングルのへき地の風景を収めた写真をAIで加工した途端、無価値になってしまうのでは無念でしかないですね(;・∀・)

今後、世界のAI生成クリエイターが日本を活動拠点に移住してくるような予感が!!


●さらに変化させてみた!

プロンプトに森、廃線、トンネル、木漏れ日、紫の花等を入力して、Denoising strengthを0.7に設定すれば、同テイストの様々な絵画が生成されます。

Creativity Machineのテイストを参考にして作成した絵画例1

Creativity Machineのテイストを参考にして作成した絵画例2

img2imgでの生成AI利用は、こんな感じで登録画像に似たような構図やタッチの画像が簡単に出力できますね。


●ゴッホの代表作のひとつ「星月夜」

縦長の絵画に変換してみました!

ゴッホの代表作のひとつ「星月夜」縦長AI加工

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